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遺言書の種類とは?それぞれの作成方法を解説

遺言書を作成することを検討した場合、どのような方式で行うか迷うことがあるかもしれません。

今回は遺言書の種類や、作成方法について解説します。

遺言書の方式は2つある

遺言書を作成する方式は、普通方式と特別方式の2つに分けられます。

普通方式

普通方式とは、遺言者が元気で、通常通りに遺言書を作成できる状況にある場合に用いられる方式です。

日本の民法が定める普通方式には、以下の3種類があります。

 

  • 自筆証書遺言
  • 公正証書遺言
  • 秘密証書遺言

 

この3つの方式は、それぞれ作成の手軽さ、費用、そして法的な確実性において特徴が異なります。

遺言者がどの方式を選択するかは自由ですが、それぞれの方式が定める要件をすべて満たさなければ、遺言書は無効となってしまいます。

特別方式

特別方式とは、遺言者が病気や災害、あるいは船舶内といった特殊な状況にあり、普通方式で遺言書を作成することが困難な場合に限り認められる方式です。

普通方式とは異なり、非常に限定的な状況でしか利用できません。

特別方式には、死亡が危急に迫った者の遺言、伝染病で隔離された場所にいる者の遺言、船舶内にいる者の遺言などがありますが、これらは一般的な相続手続きにおいて利用されることはほとんどありません。

特別方式で作成された遺言書は、遺言者が普通方式で遺言書を作成できるようになった日から6か月間生存した場合は、その効力を失うことになります。

遺言を残す場合普通方式が一般的

遺言書を残し、相続人や受遺者に財産を譲りたいと考える場合、通常は普通方式の3種類の中から選択することになります。

特に、法的な確実性が高い公正証書遺言と、費用がかからず手軽な自筆証書遺言が、実務上、広く利用されています。

遺言書の作成方法

普通方式として広く利用される3つの遺言書の作成方法には、それぞれ異なる要件が定められています。

それぞれ確認していきましょう。

自筆証書遺言

自筆証書遺言は、遺言者が遺言書の全文、日付、氏名を、すべて自書し、押印することによって作成します。

この方式は、ご自身だけで完結できるため、最も簡単に遺言書を作成する方法といっても良いかもしれません。

自筆証書遺言を作成する際は、作成の年月日が特定できるように、必ず具体的な日付を記載しなければなりません。

法改正により、遺言書の財産目録については、自書でなくてもよくなりました。

パソコンなどで作成したものや、銀行の通帳のコピー、不動産の登記事項証明書などの写しを添付することも可能です。

ただし、財産目録が複数ページにわたる場合は、財産目録の各ページすべてに、遺言者が署名押印することが必要となります。

公正証書遺言

公正証書遺言は、公証役場にて公証人が作成する公文書です。

作成する前に公証役場に連絡を取り、メールなどで遺言の素案のやり取りを行います。

内容が固まったら、遺言者が証人2人以上と一緒に公証役場に出頭します。

遺言者が公証人に対し、遺言の内容を口頭で伝えます。

公証人は、遺言者の口述に基づいてこれを筆記します。

次に、公証人が筆記した内容を、遺言者と証人に読み聞かせ、または閲覧させます。

遺言者と証人が、記載された内容が遺言者の真意であることを確認し、各自が署名・押印を行います。

公証人もこれに署名・押印し、適正な手続きであったことを証明します。

遺言書の内容は公証人が法律に基づいて作成するため、方式の不備で無効になる心配がなく、信頼性が高い作成方法です。

遺言書原本は公証役場に厳重に保管され、紛失の心配もありません。

秘密証書遺言

秘密証書遺言は、遺言書の内容は秘密にしたまま、遺言書の存在と日付のみを公的に証明するための作成方法です。

遺言者はまず、遺言書を作成し、署名押印します。

この遺言書の内容は、自書でなくてもよく、パソコンや他人の代筆も可能です。

ただし、遺言書への署名は自書が必要です。

次に、その遺言書を封筒に入れ、封をします。

遺言者は、その封筒に、遺言書に使用した印鑑で封印します。

その後、遺言者は、公証人1人および証人2人以上と一緒に公証役場に出頭します。

遺言者は、公証人と証人の前で、その提出した封書がご自身の遺言書である旨を申述します。

公証人は、提出された日付と遺言者の申述を封筒に記載し、遺言者と証人とともに署名・押印します。

これにより、遺言書の内容が秘密に保たれたまま、遺言書の存在だけが公的に証明されることになります。

秘密証書遺言は、遺言書そのものは遺言者が持ち帰って保管します。

まとめ

今回は遺言書の種類と、それぞれの作成方法について解説しました。

通常、遺言を作成する場合普通方式を利用します。

遺言の種類ごとにメリットはあるものの、不備などがあると無効になったり、相続トラブルに発展する可能性もあるので、ご不安を覚える場合は弁護士に相談してください。

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これまでの様々な経験から、ご相談者様の痛みが分かる弁護士として、お悩みに親身になって対応致します。 個人の方からの各種ご相談はもちろん、企業の知的財産をめぐる問題に豊富な経験と確かな実績がございます。

〈 東京弁護士会/日本弁理士会 〉

弁護士 冨永 博之

  • 経歴
    • 香川県東かがわ市出身(昭和22年3月17日生)
    • 昭和46年3月 東京大学工学部船舶工学科修士課程修了
    • 同年4月 佐世保重工業株式会社入社(昭和62年10月に退社するまで、大型船の船型設計、開発に従事)
    • 平成7年4月 弁護士登録(47期、登録番号24031)、野上法律特許事務所入所
    • 平成15年2月 弁理士登録(登録番号12680)、冨永法律特許事務所設立
    • 平成7年4月~現在  東京弁護士会知的財産法部会所属
    • 平成12年4月~令和2年3月 (民暴委員)
    • 平成16年4月~平成30年3月 (調停委員)
  • 著書
    • 知的財産権用語辞典(共著) 日刊工業新聞社
    • 知的財産法重要判例(共著) 学陽書房
    • 不正競争の法律相談(共著) 学陽書房

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